SSD換装を行うにあたり、BIOS設定画面がどう足掻いても開かないトラブルに見舞われました('A`|||)

以前からBIOSが開かないなとは認識していましたが、今回いよいよBIOSの起動が必要になり本格的に対処を考える機会となったので、どうしてもBIOS画面が開かない場合の対処法を改めてまとめていきます。

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たいていの場合は以下の対処法でどうにかなると思います。


ちなみに、使用していたマザーボードは、5年ほど前に購入していたASUSのH97-PROというATXマザーボードです。


「F2」or「Delete」の連打または長押し

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マザーボードによっても異なりますが、一般的なBIOSの開き方としてこの方法が挙げられます。

ただ、高速連打してみたり長押しでなければ入ることができなかった、という事例もあるようですので多少の気合が必要な場合もあるようです。

一度で諦めず数回試してみるべきかもしれません。


キーボードをUSB接続からPS/2接続に替える


キーの連打や長押しでBIOS設定画面に入れない場合は、キーボード側の問題があるかもしれません。

現在USB接続のキーボードを使用しているなら、PS/2接続のキーボードに変更するというのも1つの手です。
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USB接続キーボードでは入ることのできなかったBIOSにPS/2接続のキーボードでのキー入力なら入ることができたという場合も多いです。


ASUS Boot Settingをダウンロード


この方法はASUSのマザーボードを使用している場合のみ有効な方法かもしれませんが「ASUS Boot Setting」をダウンロードしてインストールすることでBIOSセットアップを起動することができるというものです。

一部のマザーボードの高速起動機能の実装が原因でBIOSに入れないといった事態が発生したようで、その解決策として紹介されているソフトです。

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【手順】
ASUS Boot Settingを以下のリンクからダウンロード
ASUS Boot Setting

  1. ASUS Boot Settingのダウンロード
  2. ASUS Boot Settingを実行→「DirectBIOS」ボタンをクリック
  3. OS再起動に関するダイアログが表示される→「OK」をクリック
  4. 再起動が行われ、BIOSセットアップが起動
(参考:https://www.tekwind.co.jp/ASU/faq/entry_123.php


Windows10からBIOS/UEFIに入る


Windows10には高速スタートアップという機能がありBIOS画面に入ることが難しくなったという理由からBIOSに入る方法が2通りあります。


つい最近までWindows7を使っていたのですが、この方法のためにWindows10にアップグレードしました。無償期間中に1度でもアップグレードしたことのあるPCなら無償アップグレード期間が終了した今でも無料でアップグレード可能です。


ここでは、2通りのBIOS/UEFI設定画面の開き方を紹介します。


1.これまで通りBIOS/UEFIに入る方法


これまで通りBIOS設定画面に入ろうとすると、PCの起動時間が高速化している関係で「F2」や「Delete」で入ることが難しくなっています。

そこで、Windows10の高速スタートアップを無効化する必要があります。

▽高速スタートアップを無効化する

①「スタート」→「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」
クイックスタート無効化

②「システムとセキュリティ」→「電源オプション」
クイックスタート無効化2

③「電源ボタンの動作を選択する」
クイックスタート無効化3

③「現在利用可能ではない設定を変更します」→「高速スタートアップを無効化する」のチェックを外す→「変更の保存」
クイックスタート無効化4
以上でクイックスタートの無効化ができました。

パソコンを再起動し「F2」または「Delete」でBIOSに入ることができるようになったと思います。


2.新しくUEFI・BIOSに入るための手順


Windows10がUEFIモードで起動している場合、次の方法でもUEFI・BIOSに入ることができます。

▽再起動までの手順


①Windows10を起動した状態にしておく
②「スタート」→「設定」→「更新とセキュリティ」
クイックスタート無効化5

③「回復」→「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」
クイックスタート無効化6

▽再起動後


④「トラブルシューティング」
クイックスタート無効化7

⑤「詳細オプション」
クイックスタート無効化8

⑥UEFIフォームウェアの設定
クイックスタート無効化9
以上の手順でPCの再起動が行われ、UEFI・BIOS設定画面に入ることができます。

※この手順で「UEFIフォームウェアの設定」が出ない場合もあります。

余計なUSB機器の取り外し+接続場所の変更


PCの起動時に「F2」や「Delete」キーを押しても、キーボードよりほかのUSB機器が先に認識され、BIOSに入ることのできるタイミングにはキーボードの認識が追い付いていない?というような状況も考えられます。

BIOS設定画面に入るには、必要最低限のUSBデバイスだけを接続しておくことが望ましいです。


※USB2.0に接続することでBIOSに入れる?


USB2.0にUSB接続のキーボードを接続することで、USB3.0では入ることのできなかったBIOS設定画面を開くことができるという事例もあるようです。

USB3.0はUSB2.0の上位互換であるはずですが、その互換性を完全に満たしていないパソコンもあるようですので、どうしてもBIOS画面が開かない場合には、すべてのUSBポートへのキーボード接続を試してみるのも解決策の1つです。



最終手段CMOSクリア


本当にBIOSが開かない場合の最終手段として「CMOSクリア」という方法があります。

上記までとは違い、PCのハード面にアプローチする方法です。


CMOSクリアとは?


「CMOS」というのは「BIOS情報などを記憶しているメモリ」のことを言います。

通常
  1. 電源からの電気
  2. マザーボード上の電池
  3. コンデンサに蓄えられた電気
以上の3つで情報を保持しています。


そこで、ある特定の端子をショートさせることでCMOS情報を保持している電気をすべて逃がし、記憶しているBIOS設定を消すことができます。


一度CMOS上の情報をすべて消去し、BIOSを再構築するという過程まで持っていくことで強制的にBIOS/UEFIを起動させるという方法です。


※あくまで最終手段なので完全自己責任でお願いします。


CMOSクリアの方法


※PCを自作している場合、マザーボードを購入した時の説明書にCMOSクリアの方法が記載されているので原則そちらにしたがってください。


用意するもの:ドライバーなどの金属製品



①電源ユニットの電源を抜く

②電源ユニットからマザーボードに電気を供給している配線をすべて外す
 →もとに戻せない場合、無理に外さなくてもよい

③パソコンの電源ボタンを押す
 →パソコンの残留電荷を消費させる

④マザーボード上のボタン電池を取り外す
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ここまでで、そのまま30分から1時間程度放置していても自然放電によりCMOSがクリアされます


⑤ジャンパやランドをショートさせる

まず、CMOSクリア用の「ジャンパ」や「ランド」と呼ばれるピンを探します。
  • CLRTC
  • CLRTC1
  • CLR_CMOS
  • CLR_RTC
  • CLRCMOS1
など機種により、様々な名前が付けられています。

マザーボード上の印字で見つけるか、下のように説明書で確認してください。
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(TUF Z390-PLUS GAMING MotherBoardユーザーマニュアルより引用)

(a)ランド
ドライバーなどの先の細い金属製品ではんだの盛り上がり2つに同時に数秒間触れ、ショートさせることで電気が放電されCMOS情報がリセットされます。


(b)ジャンパ
マザーボードには、ジャンパブロックというものが付属しているので

2ピンの場合
 →ジャンパブロックを指す

3ピンの場合
 →ジャンパブロックを付ける位置を入れ替える
 ⇒ショートする位置を入れ替える



⑥ショートした状態、電池、電源をもとに戻す
ここまでの操作でCMOSクリアできているはずなので、もとの状態に正しく戻していきます。

⑦CMOSクリアの確認、BIOSの再セットアップ


以上でCMOSクリアは終了です。

CMOSクリアできていればBIOS/UEFI画面に入らざるを得ない工場出荷状態に戻っているはずです。



まとめ


これらの他のBIOS設定画面入り方の情報があり次第追記していきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。