いざ自作PCを組もうとすると、最初に問われることこそが「そのパソコンで何がしたいか?」ではないでしょうか?
「何をしたいかによって構成を決めるのが普通だよ(′∀`)」と言われても、具体的に思いつかない、いっそ、どんなことにでも対応できるマシンが欲しい!という方のほうが圧倒的に多いのではないでしょうか?
今回はそのような方たちのために
「大抵のことには対応できる」かつ、
「予算15万円以内で組むことができる」パソコンの構成を取り上げて紹介していきます。
具体的に自作PCとして組み立てることができる構成を例として取り上げます。
このまま組んでもらっても構いません、または、紹介した構成を参考に、じっくりとパーツを吟味していただいても良いと思います。
パーツ選びの際、迷わないようあえて、同じパーツで複数を取り上げず、組み上げることができる構成で紹介しています。
1 》なんでもこなす自作PCを構成するには?

まず、具体的に構成を見ていく前に「どんなことにでも対応できるパソコン」の定義についてハッキリさせておきます。
定義をはっきりさせることで、「特に重要視したい点」と「予算的に削っても問題のない点」を明らかにさせることが目的です。
オールマイティーの定義
簡単な動画/画像編集はもちろんのこと、ゲームなど、かなり高負荷な処理でも難なくこなすパソコンを目指します。(今回紹介するPCの性能評価は下で行っています)- ネットサーフィン
- 動画視聴
- 画像編集
- 動画編集
- 音楽編集
- 3DCG制作
- ゲーム
- 事務処理
- アプリ開発
- プログラミング
大前提として申し上げておきたいことは、上で示したような処理をすべてそつなくこなすパソコンは、お金を積めば容易く簡単に手に入れることができるという点です。つい最近で言うとAppleから発売された、Mac Proが良い例でしょう。
あれはパソコンに分類される中ではモンスター級です。パーソナルコンピューター(PC)というより、もはや、業務用のワークステーション(WS)ですが、あそこまでの性能があれば得意、不得意関係なく、たいていの処理は問題なくこなしてしまうでしょう。

ただ、そこまで費用をかけずにオールマイティーなパソコンを完成させるのが今回の目標です。
できるだけ安く費用を抑える。つまり、Mac Proような超高性能PCから余分だと思われる機能/性能を可能な限り削り、なんでもできるマシンの構成を考えます。
「求める性能のみ高め、余分なところは費用を抑える」ということができるのが、PCを自作する1番のメリットです。
2 》予算15万円おすすめ自作PC構成
何でもそつなくこなすPCを目指すには、一部機能に性能が偏りすぎていてもいけません。一部に性能を極振りすることなく、なるべくバランスの取れた構成を目指します。
CPU(Corei7)
パソコンの根本的な性能を上げる際は、CPUだけは妥協して選んではいけません。
その他のパーツの性能がどんなに良いものだとしても、パソコンの中核であるCPUの処理能力不足で、すべてが意味をなさない、破綻することさえあり得ます。
そこで、今回予算内で選ぶべきおすすめはこちら↓
現在、CPUを選ぶ際は主にAMD、インテルの選択が主にありますが、インテルのコア技術がいまだ少し勝っている?と言われていたり、言われていなかったりです('A`)。CPUの仕様が完全に公開されることはないので、世間的にも判断が割れているところですが、ある一定以上の性能となると、Intelがいまだ優勢では?とされているように感じます。
今回は性能評価の都合と、分からないことがあった場合、ネットに情報が多いという理由から王道のIntelのCPUを選ぶことにしました。
マザーボード(ATX)
他のパーツと違い、性能の面で大きな差がないように見えるかもしれません。そこで、マザボ選びで重要視するキーワードは、「将来性」と「拡張性」です。
オールマイティなPCにおいて、将来したくなったこと、しなければならなくなったことに即座に対応できることはとても重要になります。
このように将来を見据え、拡張性を残した構成にしておくことで、何年も長く使えるパソコンを目指し、コストパフォーマンスを向上させましょう!
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CPUなどを考慮したソケットの形状、チップセット、拡張性などを考慮して今回選ぶのはこちらのマザーボードです。
接続端子によって、将来性や拡張性は大きく決まります。マザーボードは安価なものも多く、安価なものも多いですが必要性を考慮し、あまり妥協しすぎないように!
メモリ(32GB以上)
容量は32GB以上あれば大抵の処理をこなすうえで十分であり、何なら16GBでも正直問題ありません。いかに新型Mac Proのメモリ容量1.5TBが化け物じみているかが分かるかと思います。
メモリはマザーボードに取り付けられる規格を参考に選んでいきます。
そこで取り上げるのはこちらです↓
※Windows32ビット版では4ビット以上のメモリを生かしきれない64ビット版が必要
今回は、16GBのメモリ2枚挿しで合計32GBにしています。
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メモリを選ぶ際にはバルク品ではなく、保証を受けることができるメーカー品を選ぶことをおすすめします。私自身メモリを選ぶ際は「信頼できるメーカーのもの」という基準が大きいです。
グラフィックボード(RTX2060Super)
動画/画像処理、3DCG、流行りのAI処理まで莫大な計算をこなす作業にはグラボを用います。
つまり、オールマイティーマシンを目指すにあたり非常に重要となってくるということです。個人的にはCPU以上に費用をかけても良いと考えるレベルです。
その一方、上を見るとキリがないほど価格に幅があるのも確かです。ですので、今回の予算15万円の中で選ぶことのできるギリギリを狙います。
「GeForce」やクリエーター特化の「Quadro」などいくつか選択肢がありますが、今回は「なんでもこなせる」をキーワードにしています。そのためDirectXにも最適化されているGeForceが無難な選択と言えるでしょう。
少し前では、RTX20シリーズの性能にソフト側が追い付いていないということもありましたが、現在、RTXの機能に対応しているものがかなり増えた印象です。4K処理はもちろんのこと、VRにも対応できる処理能力は今後あって困ることはありません。
ただ、将来的にVR機器(HMD)環境を導入したいと考えているので、少し力を入れた構成にしているところはあります。
グラフィックボードを選ぶ際、あまり重視されないことも多いですが、端子の数、種類は後々になって後悔しがちです。PC周辺機器との兼ね合いも考えたうえで選んでみてください。
(追記)
グラフィックボードが購入時にくらべ、値下がりしているのでもう少し性能の高いものでも良いかも
CPUクーラー(虎徹)
重たい処理をさせるなら、良いものを選んでおくと良いです。私自身あまりこだわったことがないため、技術的などうこうは言えませんが、今回おすすめするもので特に不自由があったことはありません。ちゃんと冷やしてくれてます
これを選んだ理由としては、評価がかなり高いためです。金銭的に余裕ができれば、簡易水冷や水冷のものに挑戦しても良いかもしれませんね(*・ω・)ノ
SSD/HDD記憶媒体
SSDやHDDなどの記憶媒体の選び方に関して、ここで述べると長くなるので、関連記事を参照してください。処理に容量は関係ないので好みの容量を選んだので大丈夫です。
容量については「足りなかったら増やす!」が基本です。SSD/HDDの増設、外付けHDDなど、組み上げた後からでも十分増量が可能なため、PCを組む時点でそこまで深刻に悩む必要はありません。
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500GB以上の容量があればひとまず安心です。今回用意したものは、以下になります。
電源(600W)
上記の構成に十分余裕をもって電力を供給できるワット数を確保します。
600~700Wがおおよその目安です。多少大きすぎると思われるかもしれませんが、安定動作のための余力と将来、拡張をする場合に備えての配慮として少し大きめのものをお勧めします。
※グラフィックボードに補助電源が必要な場合があるため要確認
(今回の構成ではこちらの電源で対応可能)
マルチレーンのものは、CPU,GPUを安定して運用するのに向いていますが、高負荷にも耐えるPCを自作するため、今回の構成ではシングルレーンを選んでおくことが必要です。(マルチレーンは高負荷がかかるパソコンには不向き)
詳しくはこちら↓
認証グレードなどを確認し、信頼のある電源を選ぶのが無難です。
PCケース(ATX)
基本的にご自身の好みに合わせて、好きなものを選んでいただいて構いません。
※ATXマザー対応ミドルタワーであること
※CPUクーラー,グラフィックボードの干渉を考慮すること
ちなみに以上の構成で自作PCを構成すると、このようになります

配線がぐちゃぐちゃなのは、ご愛嬌('A`)
3 》パーツを考えて選ぶ際のポイント
上で紹介したもののほかに、ご自身でパーツ選ぶ際は以下を参考にしてみてください。
自作PCパーツ選び方
注意しておきたいこと
モニターの枚数や、パソコンに接続する周辺機器によっては端子をかなり占領します。
常時接続するような機器として、
- マウス
- キーボード
- モニター
- オーディオインターフェース
- MIDIキーボード
- ペンタブレット
- 外付け記憶媒体
- コントローラー
- 光学ドライブ
- 外付けHDD
これらを接続できるだけの、ゆとりあるパーツ構成を注意喚起しておきます。端子の数、種類など考慮マジ大事です。後々になって後悔しても遅いですよ、、
その点、今回ご紹介した構成ではこれらすべていっぺんに接続できているので安心です。
4 》PC性能評価とできること
現時点で自称何でもこなせるPCを組み上げたので、ここからはこの自作PCの性能評価・レビューをしていきます。本当にオールマイティーに活躍できるマシンに仕上がっているのか、具体例を挙げながら確認していくことにします。
グラフィックス処理レビュー
まず気になるのが、どの程度の映像処理が可能なのかです。グラフィックス処理のレビューと言っても、3Dゲームのレビューなので、映像処理のみならずマシンの総合力を試していくことになります。
Final Fantasy XV

パソコンに高負荷をかけるといえば、3Dグラフィックのゲーム!ということで、かなりの負荷をパソコンに強いるという「FF15」をプレイしていきます。ちなみに推奨環境は以下の通りです。
推奨動作環境(クリックで高画質)

では、実際にプレイしていきます。
グラフィックス設定とスクリーン設定↓

- 表示解像度:4K(3840×2160)
- 最高フレームレート:60FPS
- 3Dグラフィックス解像度:100%
画像クリックで拡大↓


画像左上に注目していただくと、GPU memoryを常時90%前後使用していることが分かります。かなりギリギリのようにも見えますが、逆に言えば、ゲームがここまでのGPU性能を引き出せているとも言えます。
プレイしているうえで動作がカクつくことはありません。ゲーミングPCとしての高い性能を確認することができました。
マインクラフト
ついでと言っては何ですが、簡単に3Dゲームの代表格マインクラフトでも挙動を確認しておきます。ビデオ設定は以下の通りです。

- 解像度:4K(3840×2160)
- グラフィックス:描画優先
- 描画距離:32チャンク
- 最大フレームレート:無制限

常時60fpsで動作しているほど、安定しています。
クリエイター(開発者)レビュー
ここまででは、ただゲーミングPCとして優秀なだけです。それでも十分パソコンの優秀性を示すことができていますが、ここからは「パソコンを業務で用いる」という方向けに、いろんなことができるんだぞ!というところを紹介しておきます。
オールマイティーを名ばかりにせず、様々なことに挑戦させてみました。
ゲーム開発
統合開発用環境のゲームエンジンである「Unity」で簡単にゲームを作ってみました。

各ボールを飛ばしたり動かしたりしながら、ゴールに入れるだけの簡単なゲームです。
特に問題なし
DTM

「Cubase」などDAWソフトをインストールすることでDTMを楽しむことも可能です。
メモリやCPUの性能としても十分なので、不自由なく作業することができます。
アプリ開発
インテルのCPUが「VirtualizationTechnology 」に対応しているため、Windows上でAndroidスマートフォンを仮想的に動かすことができます。

この技術により、複数のオペレーティングシステム(OS)を平行動作をより効率的に行うことができるため、パフォーマンスの低下などなくエミュレータを実行することができています。
もちろん、通常のスマートフォンのように検索機能を使ったりするなんてことも可能です。

簡単に言うと、スマートフォン向けアプリケーションをこのPC1台で作ることができるということです。
5 》PC周辺機器でマシンを強化
これから紹介する機器は必ずしも必要なものではありません。ですが、せっかく「なんでもできる」というコンセプトのもと、PCを組み上げたのですから、このマシンを有効活用させたくありませんか?
さらにパソコンを充実させる周辺機材を最後に紹介しておきます。周辺機器を用いて、自分だけの最強のパソコン環境を作りましょう(*・ω・)ノ
音質を向上させる機器
CDを上回る高音質音源であるハイレゾの普及とともに、DACにこだわる方が増えてきています。パソコンに内蔵されているDACは、音楽用のものではないため高品質とは言い難く、より高音質な音を楽しむためには、USB-DACを利用します。
DACとは、「Digital Analog Converter」の略で、デジタル信号をアナログ信号に変換する機器のことを言います。
DACの中でも、プロ・アマ問わず用いられている機器が「オーディオインターフェース」です。DACとADCの機能を併せ持っているため、アナログ信号である楽器の音をパソコンに取り込むなんてことも出来てしまいます。
外部読み取り機器(光学ドライブ)
少し前までは自作PCを作るといえば、光学ドライブを取り付けていましたが、USBメモリやダウンロード商戦などの影響もあってか、光学ドライブをパソコンに内蔵しないのが主流になっているようです。
個人的に、使用する機会が現在でもあるため外付けのものを1つ持っておくと便利です。
データを安心管理(RAID)
データの安全性を高めるため、2つ以上のHDDを1つのドライブであるかのように認識させ、クローンを作るという手法が存在します。これにより、片方の記憶デバイスが故障してもデータが片方に守られるという体制を整えることができます。
簡単に言うと「データのバックアップを取る」ということです。ご自身のデータの安全性向上のために、ぜひ導入を検討してみてください。
単に外付けの記憶領域として利用するだけでなく、バックアップを作るというのも大切なことです。
持ってると楽しい機器♪
~ペンタブ~
~MIDIキーボード~
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