エントリーモデルの液晶タブレット購入にあたり、各メーカーが同価格帯でしのぎを削る戦いを繰り広げている現状

これは消費者にとってうれしいことでもあり、購入の際「どれを選べばよいのかよく分からない」そんな状況にもなっているわけです。

そこで、今回は人気モデルを多く扱っている「Wacom,HUION,XP-PEN」のペンタブを簡単に比較していきたいと思います!


一時期は、ワコム一強のようにも思えましたが、中国企業のペンタブレット登場により、安価で高性能なペンタブを購入することができるようになってきました。


簡単エントリーモデル液タブ比較


まずは、簡単に各メーカー同価格帯のペンタブを比較してみました(*・ω・)ノ

Wacom CintiqXP-PEN ArtistHUION Kamvas

液晶タブレットDTK 1660K0DArtist22 R ProKamvas Pro20(2019)GT190HAJP
液晶パネル
価格(20/2/3Amazon)\73,800\78,500\62,999
表示サイズ15.6型21.5型(インチ)19.5型(インチ)
アスペクト比16:916:916:9
最大表示解像度フルHD(1920×1080)フルHD(1920×1080)フルHD(1920×1080)
液晶方式IPS方式IPS方式IPS方式
画像ピッチ0.17925×0.17925mm
最大表示色1677万色1670万色1670万色
応答速度25ms14ms
精度±0.01インチ(真ん中)
最大輝度210cd/m2,180cd/m2(中央)
コントラスト比1000:1,600:11000:01:001000:1
DPI5080LPI
レポートレート200RPS以下266PPS
視野角水平176°/垂直176°,140°/140°178°178°
色域NTSCカバー率(CIE1931) 72%
sRGBカバー率(CIE1931) 96%
88% NTSC
AdobeR RGB 90%以上
sRGB 120%以上
Adobe RGB 92%
ペン入力
ペン種類Wacom Pro Pen 2(充電不要)バッテリーフリースタイラスペンペンPW507(充電不要)
読み取り方式電磁誘導方式
読取分解能最高0.005mm
読取可能高さ5㎜10mm10mm
傾き検出レベル±60レベル±60°±60°
筆圧レベル8192レベル8192レベル8192レベル
その他
対応システムWindows7以降
Mac OS X 10.12以降
インターネット接続
Windows10/8/7
Mac OS X 10.10以降
Windows7以降
Mac OS 10.12以降
外形寸法422×285×24.5mm570×334.8×45mm552.2×315.3×21mm
質量1.9kg7kg3.6kg
構成・Wacom Cintiq 16本体
・Wakom Pro Pen 2
・ペンホルダー
・通常芯×3、芯抜き
・3 in 1ケーブル
・ACアダプタ
・電源ケーブル
・その他
・多機能レッドリングホイール×2
・ショートカットキー×20
・スタンド(角度調整16~90°)
・ペンタブレット本体
・ペン×2
・USB Type C-Cケーブル
・VGAケーブル
・HDMIケーブル
・電源アダプター
・電源コード
・ペンホルダー(8個替え芯)
・Type-CからUSBアダプター
・二本指グローブ
・その他
・アンチグレア(非光沢)ガラス
・ショートカットキー×8
・タッチバー×2
・Kamvas Pro20本体
・ペンPW507
・ペンスタンドPH05
・替え芯×10、ペン先クリップ
・手袋
・HDMIケーブル
・電源アダプタ
・電源ケーブル
・スタンド

(参考)
  • Amazon
  • 公式/ワコムストア
  • HUION公式HP
  • XP-PEN公式HP

あくまで、10万円以下で購入できる各メーカモデルの代表を例として挙げています。メーカーを比較する際の簡単な指標くらいに考えてください。


さらに細かく、各メーカーそれぞれの比較をしていきましょう!


現在のペンタブレット利用の状況(シェア)


BCD発表のデータによると、2020年現在ペンタブレット業界のシェアはこのようになっています。

画像クリックで拡大高画質↓
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(引用元:BCD AWARD部門別受賞企業 ペンタブレット)20/2/10

なんと、ワコムが98.9%をも国内で占めるという結果に!

この結果だけを見ると「ペンタブを購入するならワコムにしておこう」と飛びつくのも頷けます


ですが、
2020年の結果を見るとXP-PENとHUIONが2位、3位につけています

1年前までは、3位以内にもランクインしていなかったこの2つの企業の成長と戦略に期待できるとは思いませんか?

安易にこのランキングの結果を受け取らず、今後の成長をも見据えてペンタブレットを見ていきたいものです(`・ω・´)


Wacomペンタブの評価

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ペンタブレット業界No.1の企業であることには間違いなく、多くのイラストレーター、アニメーター、デザイナーに利用されています

プロの現場にも多く用いられてることから、信頼が厚く重宝される製品ということには間違いないでしょう。加えて、製品のシンプルなデザインも個人的には気に入っています。

エントリーモデルのペンタブ


Wacomには、10万円以下で購入できるエントリーモデルは他のメーカーと比べて少ない印象があります。

特に、16インチ以上の液晶タブレットともなると学生の方などが気軽に購入できるようなエントリーモデルと言えるものは、ほとんどないと思っていいでしょう。


現在、ワコムから押し出されている「Wacom One」などに見られるように、今後、エントリーモデルを充実させていく期待は感じさせます。


上位モデルのペンタブ


上位モデルを選ぶとなると、ほとんどWacomの独壇場と言っても過言ではないでしょう


簡単には手が出せない価格帯のものばかりですが、イラストやデザインなどに本気で取り組むなら、ワコム以外の選択は現在では実質ありえないでしょう。



HUIONペンタブの評価

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HUIONは、2010年にペンタブレット市場に参入し、2018年にWacom以外で初めて「傾き検知」を搭載するなど、ペンタブレット業界でも新進気鋭の有望なメーカーと言えます。

海外のメーカーであるにも関わらず、日本語の公式サイトや日本向け公式Twitterなど国内での販売にも力を入れているようです。


手に取りやすい価格帯が充実


Wacomのペンタブを見た後だと、かなりお手頃なモデルが多いことに気が付きます。

中でも、10万円以下のモデルがここまで充実しているのはHUIONならではだと思います。


19~20インチの中型モデルは他のメーカーではあまりお目にかかることはありません

全体的に安価なものが多いですが、セールも実施していることがあるため時期によっては、さらに安く買い求めることも可能です


シンプルなデザイン


ワコムにも負けずとも劣らない点として個人的には、HUIONの液晶タブレットのシンプルでスマートなデザインも1つの魅力だと感じています。


必要最低限の機能を揃えたシンプルさ、洗練されたデザインは使用者のモチベーションを上げてくれることでしょう

ペンについては、充電不要というのはもちろんのこととして、他のメーカーのものと比べ、少し先の尖ったような形状をしていることが知られています。



XP-PENペンタブの評価

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日本において設立された企業であり、全世界100か国以上でペンタブレットの取り扱いを展開しています。もちろん日本語の公式Twitterもあります。

初級者向けのStarシリーズ、中級者向けのDecoシリーズ、上級者向けのArtistシリーズというコンセプトにも関わらず、上級者向けのArtistシリーズですらかなりお手頃な価格設定になっています


大型の液タブでも安価


液晶タブレットにおいて、作業領域の広さは全体のバランスの取りやすさ作業ツールの配置の関係などあいまって、作業効率ないし作業クオリティーまでも直結する重要な検討要素です


作業領域に余裕があり、持ち運ぶ予定もない方は大型を選んでおくと大抵のことには対応できるので、後で後悔することはありません。


同価格帯ではワコムにも引けを取らない!


上記比較表でも見て取れるように、同価格帯のものでは国内シェアトップのワコム製品にも引けを取っていないと感じます。


実際、使用したうえでも特に不満点はなく、比較的安価にプロ仕様を求める層には十分対応可能だと考えます。


比較まとめ


価格を考慮しない性能では
Wacom > XP-PEN ≧ HUION
だと個人的には思います

しかし、
同価格帯モデルとの比較となるとXP-PENやHUION、Wacomが、かなりの接戦を繰り広げてるので検討の余地は十分にありそうです。